sobyou06

韓国の大学との交流(岐阜新聞コラム「素描」#6)

韓国の新丘大学と愛産大は06年から交流をしており、年に何度か授業や課外活動で行ったり来たりしています。
交流の初めの頃は韓国のこともよく知らないし、どんな風になるか予想もつかず、おっかなびっくりでしたがキム・ジョンテという教授に出会い、不安は安心に変わっていきました。
彼は染色作家で作風はやさしさと悲しさを同居させたようなユーモラスな感じ。でも趣味はハーレー・ダビッドソンでツーリングというおもしろい人物です。
昨年の私の個展のオープニングには誤って痛めた足をかばいながら松葉づえで来てくれました。かなり無理をしているように見えましたが、いったん約束をしたからには守る、という男の友情を感じました。
こんな「できる」人物のお陰でじっくりお隣の韓国を観察できます。例えばヨーロッパなどと比べると街のつくりなども似ているので、必然的にデザインのあり方も似てきます。街は看板が氾濫し、都市に人口が密集しがちで、流行が大好きです。食事ではダイエットより楽しさを重んじ、たくさんのおかずがぎっしり机に並び、みんなで同じお皿に箸をつけます。しかし上下関係には独特の感覚があり、目上の人と同席したらお酒や煙草は顔を背け偉そうに見えないように嗜みます。写真を撮る時驚いたのは、女性でも私と腕を組んで体を密着させて並ぶので、ちょっと緊張しました。
一方、日本人のわびさびのような感覚や、コンパクトさや細部へのこだわりは自覚しました。
私たちも韓国的バイタリティに負けずに交流を盛り上げていきたいです。

Previous post
Next post

Comments are closed.